鞣し(なめし)

「鞣し(なめし)ってなに?」

 

っという質問もよくあります。

 

革製品を買うときに、「タンニン鞣し」と「クロム鞣し」という言葉を見たり聞いたりすると思います。

 

特に男性向け革製品では「タンニン鞣し(なめし)」を強調しているお店をよく見るかもしれません。

鞣し(なめし)とは!?

文字では分かりにくいので、先に大まかな流れを大雑把にイラストで説明しますと

まず「皮」と「革」の違いを知りましょう。

 

大雑把にいうと加工前が「皮」で加工後が「革」

 

そうなんです。「皮」が「革」に変身するのです。

 

では次に「鞣」という漢字を分解して見ていきましょう。

 

そう「革」を「柔らかくする」とかいて「鞣」です。

 

どのタイミングで「皮」が「革」に変身するのか分かった方もいらっしゃるかと思います。

 

「皮」は「鞣し(なめし)」という作業をへて、「革」になるのです。

 

もう少し説明しますと。

 

まず取れたての「皮」を「原皮」といいます。

 

そこで汚い「原皮」を

  • 洗ったり、
  • 塩漬けにしたり、
  • ほぐしたり、
  • 切り分けたり、
  • ほぐしたり、
  • なめらかにしたり

していくのですが、

 

それでもまだ「皮」はもろかったり、腐ったりします。

 

そこで、鞣し(なめし)という作業によって「柔」らかさが保つようにしたり、皮が腐らないようにしたり、変形しにくくしたりしていきます。

 

そして、製品化できる状態にしていくのが、鞣し(なめし)作業なんです。

 

そこで「丈夫で柔らかい」「革」になるのです。

 

この鞣し(なめし)作業に種類があるのです。

 

その代表例が「タンニンが鞣し」と「クロムが鞣し」です。

タンニン鞣し(なめし)vsクロム鞣し(なめし)

「どっちがいいの?」

 

これも良くきかれる質問です。

 

どっちも良いです。

 

適当ではなくて本当の事なのです。

 

クロム鞣しが1日から2日程度で作業が終わるのに対して、

 

タンニン鞣しは作業期間が1ヶ月以上かかります。

 

タンニン鞣しは本革の味わいをより引き出せると言われます。

 

天然の素材感といったらイメージがつきやすいでしょうか。

 

だからって「タンニン鞣しこそが革の中の革なのか!」と言われると単純にそうでもなく、

 

鞄(カバン)の王様と言われるエルメスではクロム鞣しを採用しています。

 

なので簡単にこの2つを比較していきましょう。

比較(表あり)

タンニンクロム
柔らかさ硬い。しかし、使い込めば柔らかくなっていく。最初から柔らかい革もあり、しなやか。軽い。
傷のつきやすさ傷がつきやすい傷がつきにくい
時間と使用による変化本革のクラシックな味わいが出てくる。買った当初からあまり変化しない。
色茶系の色が多い。もともとの革の色によって変わる。鮮やかな色を作ることが可能。もちろん、茶系の色もある。
お手入れお手入れが必要だが、すればするほどツヤや濃い色などの味がでる。お手入れはほとんど必要ではないが、革に変化があまり出ない。
値段全体的に高価。全体的に安価。
吸水性しみこみやすい。あまりしみこまない。革によってはハジくこともある。
薬品天然成分化学薬品
なめし作業の手間1ヶ月以上。1日もしくは数日。
耐熱性70度から89度77度から120度

 

いかがですか?

 

パッと見た目では「クロム鞣しの方が扱いやすいな。」と感じませんでしたか?

 

その感覚は当たっています。

 

実際に世界の革の80%から90%の革はクロム鞣しをされています。

 

業者にとってもクロム鞣しは扱いやすいんです。

 

実際私たちの会社もクロム鞣しがメインです。

 

理由としては革の質感を残しながらキズなどを消すことができるためです。

 

たまに企業様からの持ち込みでタンニン鞣しも扱います。

タンニン鞣しのオススメポイントは?

経年変化を楽しむということです。

 

経年変化については【革の成長】経年変化って何?の記事で簡単に書かせて頂いています。

 

別名エイジングとも言われています。

 

年を重ねた商品の写真がこちらです。

 

こちらの写真はユハクさんの商品の経年変化です。

 

手入れを重ねていくと、ツヤや色の濃さが増していきます。

 

自分色に育てていくことができ、本革の質感を年々高めていけます。

 

時間が経てば経つほどクラシカルにかっこよくなっていきます。

 

私としても憧れる革でもあります。

 

とても歴史が長い鞣し方です。

クロム鞣しのオススメポイントは?

買った当初から質感がそれほど変わらないという所です。

 

傷つきにくく、吸水性が低いのでカビも発生しにくいです。

 

経年変化はほとんど起こりませんが、

 

柔らかく、そして、しなやかにできている革が多くあります。

 

そのため、クロム鞣しの質感を気に入られる方が多くいます。

 

タンニン鞣しが本革の質感を引き出すと言われていますが、

 

クロム鞣しも十分に革の質感を楽しめます。

 

実際、高級ブランドでもクロム鞣しを採用されています。

 

化学薬品を使っているので、燃やしたら強烈な臭いがします。

 

私も実際臭いました。

 

害はかなり少なくなったとはいえ、人体にも影響します。

 

しかし、革をあえて燃やすことってないですよね(笑)

人に自分のバッグを見られて「タンニン」「クロム」の違いが分かる?

ほとんどの人には分からないと思います。

 

パっと見た感じでは私でも分からないことがあります。

 

そもそも一般の方には「鞣し」という言葉を知らないと思います。

 

特に日本人はハイブランドやネームバリューを好む風潮がありますので、

 

革の内容までは見ていないかもしれません。

見分け方はある?

「お店でどうやって見分けるの?」

 

良くある質問です。

 

「エイジングを楽しみたいから、タンニン鞣しがいいなぁ」

 

「新品のままあまり変化を起こしたくないから、クロム鞣しがいいなぁ」

 

っと分かれると思います。

 

なので、見分け方を考えていきましょう。

 

クロム鞣しは伸縮性があるので、伸ばしてみる!

 

、、お店でやってはダメですね。

 

タンニン鞣しは吸水性が高いので、水をかけてみる!

 

、、お店でやってはダメですね。

 

タンニン鞣しは傷がつきやすいので、傷があるか見る!

 

クロム鞣しにもキズがある場合があるので見分けがつかないと思います。

 

店員さんに聞く!

 

これが一番良いです。

 

少し詳しい人ならば、コパの部分を見て判断することもできるのですが、

 

ヘリ返しで仕上げている商品もあるので全部が全部当てはまることはありません。

 

なので、店員さんに聞くのが1番ベストです。

まと

  • 鞣すことで「皮」から「革」に
  • どっちも良い革!
  • 見分け方は店員さんに聞く!

鞣しにこだわる方は結構なマニアックな方だと思います(笑)

 

使用する時間によって革の状態が変わるので、クロム鞣しかタンニン鞣しというものにこだわってもいいかもしれませんね。